渕上瑞樹の気になるガジェット

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東大生の読書術はこれ!"要約読み"で「読む力」と「地頭力」が付く!

ふっちーこと渕上です♪

今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも、一番人気だった読書

術本。

 

結論から書くと、「要約読み」の小見出しだけ挙げるとこんな感じ。

(1)1節分・1章分を読み、その中から「要約的な1文」を探す
(2)その1文を踏まえて、ノートに30字以内で1節・1章の「まとめ」を書いてみる
(3)「まとめ」を踏まえて、章全体・本全体のまとめを140字以内で作ってみる 

 

もともと「できる子」だった東大生たちには「当たり前」の読み方。偏差値35で落ちこぼれた僕がたどり着くまで、2年も浪人しました。でも、だからこそ誰よりも、この読書術の「やり方」と「スゴさ」がわかります。

本書ではそれを、あますところなくご紹介します。

 

■1.「読者」ではなく「記者」になって読む「取材読み」

 

 

 優れた読み手というのは、「読者」ではなく「記者」になります。 
「読者」はただ文字を見るだけですが、「記者」は相槌を打ちながら、質問を考えながら、時にはメモを取りながら、著者の話に耳を傾けます。
 読書している間に心の中で「相槌」を打ち、著者が目の前にいたら自分がどういう「質問」をするか考えながら読むのです。ただ漫然と読むのではなく、「なるほどな」と心の中で納得したり、「あれ? これってどうなんだろう?」と自分の中で疑問を持ったりしながら読むのです。
 授業を「見ている」だけでは身につかないように、本を「読むだけ」では本の内容は身につきません。きちんと、本を「理解しよう」と思いながら、行動しながら読まなければならないのです。

 

■2.「追求読み」が「深い知識」につながる


 実は東大の授業でも、まったく同じことをやっています。
「授業の中で疑問を持った部分に関して、自分で調べてレポートを提出しなさい」という学期末レポートを課す授業が東大の中にはかなり多いです。
「この本を読んでレポートを書きなさい」とか「この授業の中で出た問いの答えをまとめなさい」と課したほうが、学生に授業の内容をより「多く」覚えさせる契機になりそうなものですが、しかしテーマを設定せずにあえて「疑問」を学生1人ひとりに考えさせ、調べさせるのです。そのほうが、学生自身がその学問に関しての意見をより深めたり、より深く考える契機になるからだと思います。
 これと同じように、得られる情報量自体は「質問読み」のほうが多いですが、考える力・意見を深める力は「追求読み」のほうがより鍛えられるのです。「自分で勝手に考える」という方式を取ることで、「自分で勝手に考えて、自分なりにテーマに対して向き合う」ということができるようになるのです。

 


■3.「要約読み」とは何か?


「整理する」というのは、「骨と身を分離させる」ということです。
 魚を食べようと思ったら、骨と身をきちんと分離させて、身の部分を食べ、骨を残しますよね? 同じように、例示や論拠を整理して「身」を食べ、著者が本当に言いたいことである「骨」を綺麗に残す必要があるのです。
 そして、「ちゃんと骨が残っているのかどうか?」を確認するために必要なのが「要約」です。「要するに何?」を短文で示せるか、または著者が「本当に言いたいこと」が現われているのはどの文なのかをチェックしつつ読み進める。
 これができるようになれば、きちんと整理しながら読解することができます。これが整理テクニック1「要約読み」です。


■4.「クロス読み」で「思考力」と「幅広い視点」を身につける


「クロス読み」は「意見と意見が交錯するポイント」を見つける読み方。より具体的に「2つの意見がどう異なっているのか」「議論が分かれる点はどこなのか」を考えて理解するテクニックです。
「え? それって、『パラレル読み』で相違点を探すのとどう違うの?」と思った人もいるかもしれませんが、あちらはあくまでも「相違点」、つまりは互いにどう違ったのかを考えていたのに対して、ここで見つけるのは「交錯ポイント」。「どこが議論の分かれる点なのか」「どこが議論の焦点になっているのか」を考えることなんです。
 大雑把に「トランプ大統領について肯定的」「否定的」と相違点を考えるのが「パラレル読み」だったのに対し、具体的に「トランプ大統領について、評価が分かれているのはどういうポイントなのか」を探すのが「クロス読み」です。

 


■5.「感想」も「議論読み」の1つ

「議論」というと身構える人もいるでしょうが、難しいことは一切ありません。
 たとえば、「本を読んだ後の感想」を言葉にすることも立派な「議論」です。提示された著者の考えに対して、自分の考えを提示するのが「感想」ですから、「感想」は「議論」の一種なのです。
「え? 感想なんかで本当に理解が深まるの?」
 と疑問に思う人もいるでしょうが、これははっきり言えます。感想を言えば、理解が深まります。(中略)
 読んだ内容・鑑賞した内容はまだ「自分の言葉」になっていません。「インプット」だけでは、それは作品や文章を「切り取った」だけなんです。
 切り取っただけでは理解しているとは言えませんし、自分の知識にもならない。でも、「感想」を「アウトプット」しようとする際には、その「切り取った」内容を自分なりに解釈したり、自分なりに言い換えたりする必要があります。「アウトプット」があるからこそ自分の知識にできるのです。


著者の西岡さんは、冒頭の内容紹介にもあるように、高校時代は「落ちこぼれ」だったのだそう。
しかし東大の入試問題を分析することで気が付いたのが、「知識の量を増やしても合格できない問題が出題されている」という事実です。

つまり、「知識の量」ではなく「知識の運用能力」が求められているわけであり、それに気がついた西岡さんは、教科書や参考書を読む際にも「考える力」を鍛えるよう心掛けるようになりました。

具体的には「本と徹底的に議論する」ということ。

受動的に本を読むのではなく、能動的に自分の頭で考えながら「本と会話する」つもりで読むようにしたのだそうです。

結果、みるみるうちに成績が上がり、模試で全国第4位にもなり、東大にも合格したという。

上記にも記載しましたが、もう一度まとめると、


(1)1節分・1章分を読み、その中から「要約的な1文」を探す
(2)その1文を踏まえて、ノートに30字以内で1節・1章の「まとめ」を書いてみる
(3)「まとめ」を踏まえて、章全体・本全体のまとめを140字以内で作ってみる

ちなみに「140字以内」というのはTwitterの文字制限であり、本書のまとめも「#東大読書」でつぶやくと、西岡さんがチェックしてくださるそうです。

ただ、本の「感想」ではなく「まとめ」を140字以内というのは、かなり難しい気が……!?

日々挑戦して、短い文章でも物事の本日を伝えられるようになりたい、

と本書を通して再認識しました。